天井が高い体育館には、床面から2メートル程度の空間だけに空調を効かせられる輻射式冷暖房が適しています。また、放射空調は気流をおこしませんので室内競技の妨げになりません。高い省エネ性と快適性を発揮する輻射式冷暖房の導入事例をご覧ください。

輻射熱とは、物体の持つ熱が赤外線として放射される現象です。熱は温度の高い物質から低い物質に移動する性質があり、輻射式冷暖房はこの仕組みを利用しています。
日差しがぽかぽかと感じられるのは、太陽が放射する赤外線(輻射熱)によって体が温められているから。一方、洞窟や土蔵の中がひんやり感じられるのは、体が放射する熱が周囲に移動するためです。
床上2メートル程度の、人の居住域空間を中心に温度を調節するため、天井の高い建物ほど高い省エネ効果を発揮します。
主にエントランス、ホールなどの吹き抜け空間への採用に向いてます。近年は、避難場所にも活用されている体育館への数も大幅に増えております。
体育館は二重床にする必要があるため、二重床の間にダクトを設置する放射式・輻射式冷暖房はとても相性が良い設備です。 体育館の天井高は7~15メートルもありますが、床下設置タイプの放射式・輻射式冷暖房は床面から2メートル程度の居住域の温度のみをコントロールするため、省エネ性に優れるという利点があります。
また、風を起こさないため、室内競技の妨げになりません。体育館は災害発生時に避難所として使用されるため、冬場の底冷えを防いだり、夏場の熱中症の発生を防いだりするための空調設備の重要性が、ますます高くなっています。

製品名
セントラルサーモシステム(空気式)
解説
体育館の二重床内に、専用ダクトを設置する空気式の床放射冷暖房システムが導入されました。床面から2メートル前後の、人がいる空間だけに空調を効かせることができる、省エネ性に優れたシステムです。
放射の効果によって、暖房の場合はより体温が低い人を効果的に温め、冷房の場合は体温の高い人を効果的に冷やすため、他の空調システムと比べて設定温度を控えられるという点でも、省エネになります。

製品名
セントラルサーモシステム(空気式)
解説
床面を均一に暖めたり冷やしたりする床下射冷暖房システムは、災害が発生した際に避難所としての役割を担う体育館に求められる、冬の底冷えを防止や夏の熱中対策に力を発揮します。
また、成層空調の効果によって、体育館のような大空間であってもエネルギー消費を抑えながら温度ムラのない快適な環境を作ることが可能です。対流式のように風を起こさないため、卓球のような室内競技の妨げにもなりません。

製品名
セントラルサーモシステム(空気式)
解説
大和スポーツセンターで最も大きい第1体育室は、 バスケットコートが3面、バドミントンコートが12面取れる広さがあります。これだけ広い体育館であっても、床面全てが放射面となる放射式・輻射式冷暖房であれば室温を均質に保つことが可能です。
天井高は15メートルありますが、床から2メートル程度の範囲のみに空調を効かせるため、対流式と比べて消費エネルギーを大幅に抑えられます。
体育館はボール競技を行うこともあり、天井が高く施設そのものが大きく設計されています。そんな体育館でなぜ冷房が必要なのかについて、いくつか紹介します。
子どものころよりも夏は暑くて過ごしにくいという人もいるように、世界中の気温が年々上昇してきています。気象庁の発表によると、日本の平均気温も100年あたりで1.3℃程度上昇していると発表いしています。加えて、都市部ではヒートアイランド現象によってさらに気温の上昇が確認され、暑さを実感するようになってきました。
毎年必ず平均気温が上昇しているというわけではありませんが、ほとんどの年で前年度よりも平均気温が上がっていることから、今後の気温上昇も踏まえて冷房の設置を考える必要があります。
体育館は窓や扉を開放していたとしても熱がこもりやすいため、利用者が熱中症になるリスクがあります。運動をする施設なので体温の上昇とともに室温も上がっていきます。水分補給に気を遣っていても、体調不良になるかもしれません。
また、体育館は災害時の避難場所に指定されることが多いです。たくさんの人が室内に密集した場合、室温が上がって熱中症を引き起こしかねません。健康な人だけでなく、赤ちゃんからお年寄りまで幅広く利用者が来訪する施設なので、空調設備の設置は重要です。
体育館に設置できるエアコンは、大きく分けて4つの種類があります。施設そのものに設置するタイプから、扇風機のように使用したいときに設置するタイプまでさまざまです。
業務用エアコンで代表的なのがエアハンドリングユニットです。略してエアハンと呼ばれているもので、聞いたことがある人も多いかもしれません。
施設に合わせてオーダーメイドで作成されます。冷温水式と直膨式の2種類があり、熱源が冷水温水と蒸気のものが冷温水式、ヒートポンプを用いるものが直膨式です。直膨式のエアハンドリングユニットは、ヒートポンプの室外機を使うため冷温水式に見られる配管がなく簡素化されているのが特徴です。
体育館に設置する場合は、インバーターをオプション追加して、競技ごとに使い分けられるようにしておくのがおすすめです。競技によっては選手に風が当たってしまうことに影響があるケースがあるためです。また、競技をしていない選手や観戦者も想定されるため、インバーターで冷風や熱風が直接当たらないようにしておくと快適に過ごせるようになるでしょう。
既製品のエアコンである設備用パッケージエアコン。オーダーメイドに比べて費用を抑えられるのが特徴です。通常はフロアの空調設備として設置されることが多いですが、体育館の規模でも使用可能です。
設備用パッケージエアコンは、床置直吹型、床置ダクト型、天井埋込ダクト型、室外機室内機一体型があります。体育館のどの位置に空調を取り付けられるかで、使い分けるのがおすすめです。
ガス式と電気式によって導入コストやメンテナンスコストが異なります。初期費用やメンテナンス費用は電気式のほうが少ないですが、使用する際の電気代がかさんでしまうため注意が必要です。
体育館全体に設置するのが難しい場合に使えるのがスポットクーラーです。局所的に冷風を送ることができるため、コストを抑えたいケースではおすすめです。体育館全体の空調に比べて、室温が下がらないのが難点です。
直接利用者に風が当たらないため、使い勝手が良いのが輻射(ふくしゃ)式冷暖房です。輻射パネルに冷水を流せば空間の温度を下げられます。反対に温水を流すことで室温を上げることができるのが特徴です。稼働時の送風音もないため、静かさを求められる競技にも利用できるメリットがあります。期待寿命が50年程度で、10~15年サイクルで室外機の交換をするのが一般的です。
体育館に後から冷暖房を設置する際にはいくつかの問題点もあります。施設そもそもの断熱性の低さから、冷暖房を取り付けても空調の効果を得にくい可能性があるためです。
災害時の避難場所に指定される地域も多いため、できれば早めに冷暖房の設置を求められますが、空調効果を考えると体育館そのものの建て替えが必要になることもあります。
文部科学省でもこれらを今後の課題としており、全面改修などを計画的に進めていく考えのようです。
体育館に冷暖房を設置するメリットとして、課外活動のしやすさ、避難場所として活用する場合など、さまざまなメリットがあります。
体育館に冷暖房を設置することで、部活をはじめとした課外活動がしやすくなります。夏になると熱中症のリスクや対策について、テレビをはじめとしてメディアが連日その危険性を放送しています。
熱中症を軽く考えてはいけません。「生徒数人が熱中症で救急搬送」というニュースは、各学校において他人事ではないのです。一時的に調子が悪くなる程度で終わらず、処置を誤った場合、年齢関係なく重篤な状態になりかねない高い危険性をはらんでいます。
中学校や学校で起きる熱中症で特に多いのは、運動系の部活動です。屋外だけではなく、体育館で行う部活動では学校側も対策が求められています。その対策のひとつして、冷暖房設備は有効です。屋内での運動系の部活動において、熱中症のリスク低下が期待できます。
熱中症のリスクが高まるのは、温度と湿度が高い環境下です。冷暖房をはじめとした空調設備の整備は熱中症対策としてだけではなく、練習のパフォーマンスにも大きな影響を与えます。指導する立場になった場合、熱さで負荷がかかりすぎる状況は避けたいはずです。
練習時間や時間帯にも考慮が必要となります。夏は部活動にとって重要な大会がある時期です。熱中症を起こしてしまうと、トレーニングにかける時間も制限されてしまいます。
生徒だけではなく、指導者や保護者をはじめとした学校関係者全員にとっても、体育館の冷暖房設備は安心できる要素のひとつになります。
体育館は学校関係者以外が使用するケースもあります。そのひとつが、災害時の避難場所です。地震、台風、豪雨などによる川の氾濫する、土砂崩れなど日本ではさまざまな災害が起こります。運悪く被災者になったり、または危険性の高いエリアに住んでいたりする場合、避難場所となるのは体育館です。
もし夏場で空調設備がない場合、運動をしなくても熱中症のリスクが高まります。とくに避難時は地域の人が大勢集まるので、温度や湿度が高くなりがちです。避難者の中には、体力があまりない高齢者や幼児もいるでしょう。ケガをされた方が多く出た場合、病院も余裕がない状況になるかもしれません。万が、高齢者や幼児をはじめとした避難者が熱中症になると、命取りになる可能性もあります。
また、体育館は高温多湿になりやすいため、カビの発生リスクも高まります。真夏なら暑さ対策のためにドアや窓を開けなければなりません。その時に蚊や虫が入って来れば、避難者のストレスは高くなるばかりです。
冷暖房設備の整備ひとつで、避難者は心身ともに健康を維持できる可能性が高くなります。真夏でも安心できる避難場所にするには、冷暖房設備は必須でしょう。ただ、冷暖房設備があっても災害時はエリア一帯が停電になる可能性があります。自家発電装置も併せた整備が求められるでしょう。設置されていても型が古かったり、機能性が低かったりするなら十分な出力を確保できないかもしれません。冷暖房設備は機能性も含めた選定が必要です。
体育館に冷暖房を設置する場合、メリットだけではなく、コスト面や誰かの独断で設置ができないといったデメリットもあります。
コストの問題は無視できません。体育館は面積も高さもある大空間です。当然、一般的なエアコンでは効果がありません。大空間でも冷暖房の効果を得られるだけの高出力設備が必要です。
大空間向けの冷暖房設備として、オフィスや商業ビルや工場など大きな施設で採用されるエアハンドリングユニットという業務用エアコン、設備用パッケージエアコンなどがあります。ただ、数千万円レベルのコストがかかるのがネックです。
購入するのが難しい場合、対策としてリース製品という選択肢もあります。購入するよりもコストを抑えられるうえ、リース期間が終了すると無償購入できるものもあります。一度に新品を購入するより、数年かけて少しずつ支払っていけるために経済的な面で負担は少ないでしょう。
ただ、購入でもリースでも、ランニングコストの問題は消えません。使い続けるならメンテナンスも求められるため、維持管理費はかかります。大空間の温度調節をするために、電気代はかなりかかるでしょう。故障してしまうと、修理費もかかってしまいます。
体育館の冷暖房設備は、初期導入時の費用ばかりで考えないようにするのがポイントです。使用するとどの程度の電気代がかかるのか、維持管理まで考えた上で導入するかどうか慎重な判断が求められます。リースもできますが、リース代金を支払っていけるかどうかも考えなければなりません。
公立学校は体育館用のエアコンを設置する際、独断で決定するのは困難です。導入決定の判断をするのは教育委員会ですし、地方議会が予算を決定します。学校が「部活動で熱中症リスクがあるため体育館に冷暖房設備を設置したい」と願っても「無理」と教育委員会や地方議会が判断すればできません。
また、各地方議会でも判断が異なります。体育館用のエアコン設置を勧めようとする議員が多くいれば、実現は不可能ではないでしょう。文部科学省も気温上昇の傾向にある熱中症の問題を注視しており、空調設備事業に関する補助金を決定しています。その点を考えると、導入方向の道ができつつあります。
しかし、教育委員会や地方議会が導入の方向に進んだとしても、一朝一夕ですぐに設置できるものでもありません。導入を要望した学校の先生や生徒は、設置される頃には生徒は卒業、先生は違う学校に配属されているということも十分あり得えます。どちらにしても、公立学校の体育館に冷暖房を導入するには高いハードルを越えなければならず、実際に設置するまでには時間がかかるでしょう。
省エネ性に優れ、人にも優しい放射式・輻射式冷暖房ですが、建物の規模や条件によっては導入できる製品が限られるため、導入に際しては専門知識を持つアドバイザーが必要です。 本サイトでは、放射式・輻射式冷暖房の導入目的別に適したメーカーを紹介。ぴったりな製品が見つからない…と諦める前に、ぜひ参考にしてみてください。
条件に合った
輻射式・放射式
冷暖房が見つかる

2022年9月15日現在、「輻射式冷暖房」「放射式冷暖房」で検索して表示された輻射式冷暖房メーカー35社のうち、納入事例数が多い2社(※)をピックアップしました。
※個人住宅への納入事例は除く。
