輻射式冷暖房を導入するにあたり気になるのが性能です。各製品の性能はどのように確かめられているのでしょうか。この記事では、輻射式冷暖房の性能試験について解説しています。
現在のところ、輻射パネルの性能試験に関するJISの規格は定められていません。したがって、各製品の性能を同じ条件で比較することは難しいといえるでしょう。JISで規格が定められているのは「暖房用自然対流・放射形放熱器-性能試験方法」のみとなっています。
自然対流・放射形放熱器は、屋外に設置した熱源機から配管を通って温冷熱媒体が届けられ、これにより冷熱や温熱を発する機器です。「『暖房用』自然対流・放射形放熱器-性能試験方法」と記載されていることからわかる通り、冷房に関する性能を評価するものではありません。
輻射式冷暖房の暖房能力は「暖房用自然対流・放射形放熱器-性能試験方法」に基づき評価されています。この規格には、3つの試験方法が掲載されています。性能試験で放熱器に供給する温水・蒸気の温度と圧力は、各放熱器の製造事業者が定める最高使用温度・最高使用圧力以下とされています。各試験方法の概要は次の通りです。
放熱器を通過する温水の流量と放熱器の入口と出口における熱含量の差をもとに放熱器の放熱能力を評価します。性能試験の対象となる放熱器の放熱能力は700W以上、放熱器の幅は0.5m以上(縦型の放熱器は高さが0.5m以上)、放熱能力は87W/m3以下(試験室の単位容積あたり)です。これらのほかにもさまざまな規定が設けられています。
放熱器に届けられる蒸気の熱容量が放熱量となります。放熱器の凝縮水量から放熱能力を評価します。試験では、安定した圧力と温度を保てる供給源から蒸気を送らなければなりません。このほかにも細かな規定が定められています。
放熱器の前に熱遮蔽板を置く場合と置かない場合の放射熱量を放射計で測り、これらの差から放射熱量を評価します。試験が適用されるのは、パネルの形状が平板または平板に近い温水用パネルラジエータ(熱交換部が外側に露出しているもの)です。
試験は、空気温度、入口・出口の温水温度、温水流量が一定になり周壁の表面温度と試験室内空気温度が10分間にわたりほぼ等しくなってから開始します。測定時間は30分以上です。
輻射式冷暖房の暖房性能はJISの規格である「暖房用自然対流・放射形放熱器-性能試験方法」で評価できます。ただし、冷房性能の性能試験方法に関する規格や輻射パネルの規格はありません。統一規格の制定が課題となっています。
輻射式冷暖房の導入を検討する場合は安全性についても確認が必要です。やけどのリスクや耐震性については以下の記事で解説しています。こちらも参考にしてみてはいかがでしょうか。
条件に合った
輻射式・放射式
冷暖房が見つかる

2022年9月15日現在、「輻射式冷暖房」「放射式冷暖房」で検索して表示された輻射式冷暖房メーカー35社のうち、納入事例数が多い2社(※)をピックアップしました。
※個人住宅への納入事例は除く。
