業務用冷暖房設備の導入を検討する際には、リースとレンタル、そして購入(現金・融資)という選択肢があります。それぞれに異なる特徴と利点があり、利用目的や期間、予算を踏まえた上で、適した方法を選ぶことが必要です。
導入方法によって、トータルコストや活用できる制度は大きく変わります。まずは以下の表でそれぞれの違いを確認しましょう。
| 項目 | 購入(現金・融資) | リース契約 | レンタル契約 |
|---|---|---|---|
| 相性が良いケース | トータルコスト重視の長期利用(1年以上) | 初期費用を抑えたい中長期利用 | イベント・仮設・故障時の超短期利用 |
| 費用の大枠 | 本体価格+融資購入の場合のみ金利 | 本体価格+金利・料率 | 短期単価×期間 |
| 所有権 | 自社(資産になる) | リース会社 | レンタル会社 |
| 補助金の活用 | 申請しやすい | 複雑・制限あり | 原則不可 |
| 契約終了後 | 維持費のみ | 再リース料が必要 | 返却必須 |
| 途中解約 | 自由(売却も可) | 原則不可 | 自由 |
※いずれも工事費・撤去費・保守費・更新費などが別途発生する可能性があります。
リース会社が顧客の要望に基づいて業務用冷暖房設備を購入し、それを一定期間にわたって貸し出します。この契約期間はおおむね4~7年程度とされ、終了時には返却、再リース、購入のいずれかを選べます。リース契約は長期的な設備使用を前提とする場合に適しており、設備を資産として購入する代わりに、毎月一定のリース料を支払う仕組みです。
初期費用を抑えられる点です。業務用冷暖房設備は高価であるため、購入時に一括で資金を準備するのが難しい場合でも、リース契約なら資金繰りを安定させることが可能です。リース料は経費として計上できるため、税負担の軽減が期待できます。
リース契約は一般的に、保守点検や修理サービスが含まれており、設備の管理や故障対応にかかる負担が軽減されるため、設備の稼働率を維持しつつ安心して運用を続けられるでしょう。リース契約は借入とは異なるため、企業の信用枠を圧迫せず、その他の資金調達において柔軟性が保たれます。動産総合保険が付帯されるケースも多く、自然災害や火災に対するリスク管理がしやすい点も特徴です。
リース契約にはいくつかの留意すべき点があります。たとえば、リース料には金利や手数料が含まれるため、長期間使用した場合の総費用が購入よりも高額になる場合があります。
リース契約は原則として途中解約が認められないため、契約期間中に設備が不要となった場合でもリース料を支払い続けなければいけません。契約期間中、リース設備の所有権はリース会社に留まるため、資産として計上できない点も理解しておく必要があります。
リースの落とし穴である「再リース料」にも注意が必要です。リース期間が終わった後も設備を使い続ける場合は「再リース料」を払い続ける必要があります。
リースと異なり、短期間の利用に特化した契約形態です。レンタル会社が保有する業務用冷暖房設備を必要な期間だけ利用する形となり、1日単位や数週間、数カ月といった短期間の契約が一般的です。このため、イベント会場や工事現場、あるいは季節限定のニーズに対応する場合に適しています。
契約期間に縛られず、必要なときに柔軟に設備を利用できる点にあります。短期利用を前提としているため、初期費用が発生しないケースも多く、経済的な負担を軽減しやすい点も魅力です。契約の途中で解約が認められることが一般的であり、予定が変更になった際にも柔軟に対応できます。
具体例としては、工事現場での一時的な冷暖房設備の利用や、季節ごとのニーズへの対応が挙げられます。夏場のイベント会場において、数日間だけ冷房設備を設置するようなケースにも適しています。
レンタル契約にはいくつかの制約があります。特に、利用可能な設備がレンタル会社の在庫に依存するため、希望する機種や新しいモデルが利用できない場合がある点は事前確認が必要です。
短期利用を前提とした料金設定のため、長期間使用した場合にはリースや購入に比べて総費用が高額になる可能性があります。そのため、利用期間が長期にわたる場合には、リース契約や購入(現金・融資)の方が経済的な選択肢となる場合があります。
自己資金や金融機関からの借入で業務用冷暖房設備を直接買い取る方法です。リースやレンタルと異なり、導入した瞬間から設備の所有権が自社に帰属し、会社の資産となるのが最大の特徴です。
初期段階でまとまった資金が必要になりますが、契約期間に縛られず自由に運用や処分ができるシンプルな導入手段です。
長期使用を前提とした際に支払い総額を抑えられる点がメリットです。所有権を得られるため、特に長期使用を前提としている場合には有力な選択肢となります。
リース契約のような金利や手数料が発生しないため、トータルコストを抑えたい場合に有効です。「手元のキャッシュが減る」という懸念を上回るメリットが存在します。
多額の初期費用が必要であり、資金準備が課題となる場合があります。購入後の保守や修理は基本的に自己負担となるため、維持コストを十分に見積もっておく必要があります。
リース契約のように保守サービスや動産総合保険が付帯しない点も注意が必要です。
国や自治体が実施している「省エネ補助金」は、設備を資産として取得(購入)する事業者を対象としているものが多い傾向にあります。リース契約の場合、リース会社が補助金申請者となったり、補助金相当分がリース料から減額される形になったりと、手続きが非常に複雑化しがちです。
しかし、購入であればシンプルに自社へ直接補助金が入金されるというメリットがあります。例えば、200万円の設備でも、1/2補助金を使えば実質100万円。金利のかかるリースを組むより安く済む可能性があります。
「中小企業経営強化税制」などの制度を活用すれば、購入した設備の費用を即時償却(一括で全額経費計上)できる場合があります。
これにより、決算対策としての節税効果は、毎月少しずつ経費化するリースよりも瞬発力があり、利益がしっかり出ている企業におすすめです。対象設備・手続き・期限などが設けられているため、詳細は中小企業経営強化税制の公式HPよりご確認ください。
参照元:ミヨシテック公式HP(https://miyoshitec.co.jp/column/electric-air-condition/post-15444/#toc-1)
空調設備を導入する際、製品の特性によっても適した導入方法は変わります。当メディアで取り上げている輻射式冷暖房は購入(現金・融資)と相性の良い設備です。
一般的な業務用エアコンよりもパネルの駆動部品が少なく、物理的に壊れにくい構造をしているため、適切に使えば長期間稼働できます。リース契約期間を過ぎて再リース料を払い続けるよりも、購入して自分の資産にした方がトータルコストを抑えられる可能性が高いでしょう。
以下の条件に1つでも当てはまるようでしたら、リース契約だけではなく購入(現金・融資)の選択肢も検討したほうが良いでしょう。
リース契約、レンタル契約、購入(現金・融資)のいずれを選ぶにしても、それぞれの仕組みや特性を十分に理解し、事業の状況に合った方法を選ぶことで、効率的かつ効果的な設備導入が可能となります。長寿命でトータルコスト削減に貢献する「輻射式冷暖房」が気になる方は、下記の記事をご一読ください。
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2022年9月15日現在、「輻射式冷暖房」「放射式冷暖房」で検索して表示された輻射式冷暖房メーカー35社のうち、納入事例数が多い2社(※)をピックアップしました。
※個人住宅への納入事例は除く。
