冷暖房と空調設備、どちらも似たようなものだと混同するのは要注意です。冷暖房機器と空調設備をともにエアコンと呼ぶ方もいます。しかし厳密には違うものです。違いを知らないと目的に合わせた設備選びができません。冷暖房と空調設備の違いを知っておきましょう。
冷暖房と空調設備はコントロール対象の違いがあります。空調設備の役割は温度・湿度・空気清浄・気流が対象です。一方の冷暖房は冷たい風、温かい風を出すことで、室内の温度をコントロールします。空調設備にも温度調整は含まれていますが、コントロール対象は冷暖房設備より幅広いです。
全館空調のメリットとデメリット両方を理解しておくことが大切です。自社のニーズに合っているかチェックしてみてください。
室温を均質に保てます。家の場合だと、どの部屋でも寒さや暑さ対策ができるため、快適に過ごせるのです。冷暖房、つまり部屋専用のエアコンだと、設置している場所は快適な室温になります。ただ、一歩廊下に出るだけで暑さと寒さは別世界です。
また、快適に過ごせる以外にも健康面でメリットがあります。たとえば、寒い日はヒートショック対策が必須です。全館空調の場合、家のどこも同じ室温のためヒートショック予防という面でもメリットがあります。
全館空調ならエアコンを全室導入しなくても済みます。コスト面のメリットもありますが、数が少ない分、メンテナンスの手間も減るのです。ダクト式の場合はダクトにホコリが溜まりますが、フィルターさえ付いていれば部屋に出るのを防げます。
全館空調のメンテナンス頻度は各メーカーで異なります。月に1回か2回程度、掃除が必要な機器もあります。ただし、経済産業省でも冷暖房機器の月1~2回、簡単な掃除を推奨しているのです。メンテナンスが少ないタイプもあるため、手間を省きたいなら購入前に比較検討したほうがいいでしょう。
エアコンがない内装にこだわりたい方もいるでしょう。エアコン1つあるだけで雰囲気を損なう感じがする方は、全館空調がおすすめです。部分間欠冷暖房の場合、他の部屋との空気の流れの遮断が求められます。
全館空調は遮断が不要です。吹き抜けやリビング階段などの間取りでも問題がありません。仕切りの減少につながるため、間取りや内装のデザインにこだわりたいといった方に向いているのです。
電気代がネックです。24時間稼働させなければなりません。季節や状況次第で、部分間欠冷暖房より電気代が高くなりがちです。ただし、部分間欠冷暖房も、各部屋で稼働させる、頻繁につけたり消したりすれば電気代は高くなります。全館空調なら複数部屋で使用してもエアコン1台分に抑えられるのです。
全館空調はエアコン1台しか設置しません。つまり故障した場合に困ります。建物中に影響が出るため、修理するまで不快な環境での生活になるのです。メーカーが忙しいなら、即日対応が厳しい場合もあります。ただ、全館空調とは別に冷暖房設備を備えていると回避できます。
輻射式冷暖房のメリットとデメリットを理解しておくことは大切です。お互いを比較して、自社のニーズに合っているかチェックしてみてください。
輻射式冷暖房はエアコンのように風による空調ではありません。冷水や温水を室外機で作り、室内の輻射パネルに循環させて空調を行います。エアコンのように、風で冷えすぎて乾燥したり、風切音でストレスが溜まったりしないのです。無音と無風状態でも快適環境を作り出せます。
中にはエアコンの音でも気になって眠れないという方もいるかもしれません。寝室に設置すれば無風、無音で快適な睡眠環境を作り出せます。
輻射パネルから輻射熱が放射されて、床や壁や天井まで温度を均一にできます。エアコンの場合、対流が発生することで、ある場所は涼しいけどちょっと外れたら暑いという状況を避けられます。サーキュレーターも不要です。
床暖房のような足元は温かいけれど上半身は寒いということもありません。室温を均一にできるために、極度の暑さや寒さを避けられます。ちょうどいい温度にするため、頻繁にリモコンで温度を上下させることもなくなるのです。
電気ストーブや石油ストーブと違うのは、エネルギー効率の高さです。冷温水タイプの輻射冷暖房はヒートポンプを使用します。エアコンもヒートポンプ式で、エネルギーの効率性という面では同様です。ただ、対流式という点で24時間換気の影響を受けるのがネックになっています。
調温された空気が排気されれば、エアコンは再び設定温度にしようと運転するという悪循環になるケースがあるのです。輻射冷暖房は床、壁、天井の物体を温めて内部に熱を蓄えます。24時間換気の影響が少ないため、省エネ運転が期待できるのです。
輻射冷暖房は、床、壁、天井といった物体を温めたり冷やしたりできますが、空気の調温は苦手です。物体の温度が徐々に空気まで影響を及ぼしますが、快適な温度になるまで時間がかかります。空気を快適な温度にする点では、エアコンのほうが得意です。
メーカーも輻射冷暖房は24時間運転を推奨しています。理由は空気への影響が遅いという点があるからでしょう。
一部だけ涼しくしたい、暖かくしたいという使い方に向いていません。そのため、リビング内で1人だけ、とくべつ暑がりという方が居たとします。その場合、輻射冷暖房では対応できないため、扇風機の併用が求められます。輻射パネルの近くにいれば対処できますが、好きな場所にいたいという自由度は制限されるのです。また、エアコンの風を直接浴びているほうが気持ちいい、涼しい、暖かく感じられないという方にも輻射冷暖房は向いていません。
冷暖房と空調、どちらがいいかは好みもありますが、自社に合った設備を選ぶのがポイントです。冷暖房と空調は、ともに強みも弱点もあります。その点を意識して選ばないと後悔することになりかねません。
また、コストやメンテナンスという点も意識してみてください。能力が高くニーズに合っていてもコストが高いと財布を圧迫することになります。メンテナンスが多ければ手間がかかり過ぎるのです。冷暖房と空調、メリットとデメリットも比較検討して、自社に合ったものを選びましょう。
条件に合った
輻射式・放射式
冷暖房が見つかる

2022年9月15日現在、「輻射式冷暖房」「放射式冷暖房」で検索して表示された輻射式冷暖房メーカー35社のうち、納入事例数が多い2社(※)をピックアップしました。
※個人住宅への納入事例は除く。
